折々の

羽ひらく前の時空(とき)

羽ひらく前の時空(とき)

詩誌『折々の』No61 2024年3月1日 発行 今回は「雨蛙」という詩を載せています。 「雨蛙」 一擲の水音は瞬時に 耳を閉じ込める かえる 蛙 鳴くなよ かえる 水田に囲まれた ちいさな家で暮らし始めたころ わたしは眠れないと言ってはよく泣いた かえる 蛙 鳴くなら かえる ひろい水田に囲まれた…
目にはさやかに見えねども

目にはさやかに見えねども

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 折々の詩誌No60ができあがりました。 20周年の節目となる今号に参加させていただき とても嬉しく思います。 秋が急に進み、まだかなと思っていた紅葉は 寒さのあまり木々は落葉へと慌ただしく歩を進め 今年は色鮮やかに移りゆく山々の景色を眺める時間は 少ない…
こだま

こだま

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 詩誌『折々の』No.59 2023年7月1日 詩作品「こだま」を収めております。 「こだま」に寄せて。 手を引かれて山に入っていました。 春には春を。夏には夏を。 秋には秋を。冬には冬を。 それぞれの季節を。 季節は巡ってくることを。 わたしたちは、そし…
いつかの記のように

いつかの記のように

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 詩誌「折々の」No58 2023年3月1日 同人の諸先輩の方々の詩作品と共に はじめて詩作品を収めさせていただきました。 毎月の「折々の」合評会はいつも柔らかな空気のなかで 過ごしております。 『十月桜の翅』に寄せて。 あなたと歩み、多くのことを教わりま…
しっとりとした手のひらに

しっとりとした手のひらに

今日ははじめて詩の合評会に参加いたしました。 「折々の」の会にて 同人誌 折々の vol.57を頂きました。 どなたかの前で自らの詩を朗読し 感じられるままに言葉を頂くことの 楽しさと喜びを胸に。 帰路の車内にてゆっくりと詩誌を拝読しながら 車窓から見える 四季折々の眺めは寒露を迎え 黄金色の稲穂が…