詩

ちいさなひとつぶの木苺のように 詩

ちいさなひとつぶの木苺のように

詩誌 Quark No.24  日々、広島市と三原市を行き来しているご縁から、お誘いいただきました。 夏のあいだ、手術のため、おやすみをいただき、少し遅いご紹介となりました。 おやすみのあいだに、素敵な手作りのうちわもいただきました。 木苺の風を感じながら、木苺摘みをした日々をいつの日かまた…。 赤…
一枝の白梅 詩

一枝の白梅

すべての白を数えられたとしてもわたしの名を呼んでくれた数ほどにはことしも咲いてはくれない一人暮らしの学生生活をつまらなくもない風に書き集めては我家に手紙を送っていた宛名はきちんと差出人は簡素に呼び名だけを記して返信代わりのあなたの声はいつもきちんと午前七時で今日の忘れものはないかとモーニングコールに…
珈琲時計店 peace world

珈琲時計店

扉をあけた aketa 空気が進み 鈴の音が聴こえる  カフェオレに? それとも、 カプチーノに? (時をすすめられる) ことばを選択し 硬貨をトレーに置いた oita 行いを ことばに置き換えた 新聞を手に取り totta 片隅に向かう mukatta マフラーとコートをゆっくりとはずし hazu…
無音の庭のなかに 詩

無音の庭のなかに

広島県詩集 第34集(2024年版)出版されました。 今回は『詩人を見舞う』にて参加いたしました。 広島県内の詩人の綴るアンソロジーを 是非お手に取っていただけましたら嬉しく思います。       『詩人を見舞う』  Kotoha Matsuo           庭の姫林檎の枝をお渡ししたの 互い…
ちいさな灯のなかへ 詩

ちいさな灯のなかへ

寒さなど季節的なこともあり、直前のご案内となりました。 文学フリマ広島 2024年2月25日(日曜日)11:00~16:00 広島県立広島産業会館 東展示室 (詳細は文学フリマ広島webにてご確認ください。) 文学を愛する小さな灯の数々が集まります。 みなさま、お風邪を召されませんよう。お気をつけて…
隠れ鬼 詩

隠れ鬼

この角を曲がれば もうすぐに 重みの含まれた手桶の水は 歩くたびにぐらりと揺れた 傾いた片方の肩を引き上げ 持ち手を握り直す 柄杓の柄に水が湿潤していく 感触がわかる ふと呼び止められて 鬼は何処にと尋ねられる 隠すことはできそうになかった あの角を曲がれば もうすでに 黒蝶は美しく 追われるものと…
栴檀の木の下で 詩

栴檀の木の下で

栴檀の木の下で待っていたのは あなたのうた 詩の毛並みは 栴檀の葉よりも やわらかく 栴檀の葉を食み 静かに紡いでいる 揺れる葉から零れた雫は あまりにも暖かい 五月の雨宿り 栴檀の木の下で待っていたのは 決められていた あなたとの出会い 詩の明眸は 栴檀の葉よりも やわらかく 栴檀の葉を食み いま…
0.1番線にて 詩

0.1番線にて

伝え忘れたまま 0.1番線で列車をぼんやりと見送った 旅のあいだを 静かに横切った あの密やかな約束は 片方の指を見失ったまま (略) ゼロ・イチ番線で待っているから とだけ伝えていたから あなたはきっとまだ 列車に乗ったまま 指と指のあいだを 密やかに通り過ぎてゆく 伝えられなかった言葉は どちら…
いつかの記のように 詩

いつかの記のように

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 詩誌「折々の」No58 2023年3月1日 同人の諸先輩の方々の詩作品と共に はじめて詩作品を収めさせていただきました。 毎月の「折々の」合評会はいつも柔らかな空気のなかで 過ごしております。 『十月桜の翅』に寄せて。 あなたと歩み、多くのことを教わりま…