水浅葱の海に漂うように
07/17/2022(日)
水浅葱(Aqua Green)に常盤(Evergreen)を配した表紙の
広島県詩集 2022年版 第33集が発刊されました。
出版記念会と講演会にて。
詩を傍に生きる方々とお会いすることができました。
はじめてお会いした方々と
名刺代わりのようにお互いに
持参した詩集をそっと開き、その方の詩を拝読する
すてきなひとときをいただきました。
一冊の景色のなかに留めるひとつひとつの作品は
アンソロジーの海に漂う一片の常盤色の波間のように。
詩集には『印象・空蝉』を収めております。
『印象・空蝉』
早朝のくうきに聲が到着している
はじめて聲を手にしたものたちの
ひと夏の響き
(…略…)
朝のくうきにすべての聲が到着している
泣いたものたちにも
泣くことのできなかったものたちにも
陽はひかりを授け
風はすべての聲を包容し
すべての世界に向けて
透きとおったひかりを授けてゆく