水浅葱の海に漂うように

水浅葱(Aqua Green)に常盤(Evergreen)を配した表紙の

広島県詩集 2022年版 第33集が発刊されました。

出版記念会と講演会にて。

詩を傍に生きる方々とお会いすることができました。

はじめてお会いした方々と

名刺代わりのようにお互いに

持参した詩集をそっと開き、その方の詩を拝読する

すてきなひとときをいただきました。

一冊の景色のなかに留めるひとつひとつの作品は

アンソロジーの海に漂う一片の常盤色の波間のように。

詩集には『印象・空蝉』を収めております。

『印象・空蝉』

早朝のくうきに聲が到着している

はじめて聲を手にしたものたちの

ひと夏の響き

(…略…)

朝のくうきにすべての聲が到着している

泣いたものたちにも

泣くことのできなかったものたちにも

陽はひかりを授け

風はすべての聲を包容し

すべての世界に向けて

透きとおったひかりを授けてゆく

KotohaMatsuo
  • KotohaMatsuo
  • ことばの港はみえない港。
    日常のさまざまな風景に
    錨を降ろし
    船をやすめ
    柔らかな風を感じる
    穏やかなひととき

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